もうすぐで三十路のぼっちブログ

生きている感想を書いています。明るくなりたい。

12月25日

服屋に行った。店員が女だった。そこそこかわいい。私は少し緊張しつつ、大丈夫だと自分に言い聞かせながら、探している服の種類を彼女に伝えた。

差し出された服に腕を通し、羽織ってみる。鏡を見る。自分の顔が見えた。緊張している。服屋は苦手だ。

クロのダウンジャケットだ。(イタリア製なんです。都会的なデザインじゃないですか?スーツの上に羽織る人もいます。今年、すごい人気なんです)続けてもう一着試す。ネイビー3万5千円。(ネイビーは何にでも合います)

別の所に違うのがあった。(こちらはキルティングで、ダウンジャケットとはまた別の種類です。オレンジ色、きれいですよね。)

鏡越しに自分の後ろの人と目が合った。彼の顔はさらさらして見えた。自分のかおはべったりしていて赤茶けている。

女性店員はイタリア製を勧めている。ところが8万するという。(少ししますけど、一生ものですから)自分の常識がそれはダメだと言った。ふらりと入った店ではじめに試着したものに10万円−2万円を払うのはダメだと。しかし、なぜ3万5千円はOKで8万円はダメなのか?単に、自分が過去に買い物した中で3万5千円はありふれていて、慣れた数字だから問題ないと判断しているだけなのでは。彼女に話しかけられながら、そんなことを考え、応答に間が空いた。

3万5千円を選んでレジに行く。店員と会話する。(今日はお休みですか?ーはい、会社が休みなんです。いいなぁ、私も休みたい。ードイツ人が社長でクリスマスが会社の休日になってるんです。それっていいですね!休みはしっかり休んで、って感じですか?残業がなさそう。ーいや、残業ありますよ。ああ、そうなんですね。今日はどうやって過ごすんですか?ーや、何もないですね!私は昨日コンビニでケーキを買って食べましたよ〜。お客さんもケーキ食べてくださいねっ)これはキャバクラに似ているかもしれないと思い、それは二つとも女との会話が商売になっているからだ。でも服の方が、高い。それに飲み屋は、女の子がもっとセクシーだとか言う考えが浮かぶ。しかし、そういった違いはどうでもよいのだった。そうではなくて、自分は店員と話しながらキャバクラを思い出して、なんとなく居心地の悪さを感じたのだ。それが問題だ。

お似合いですよ、なんてお世辞を言われてもうれしくないのだ。どうせお仕事でしょ…?プロのウソだらけの会話はイヤだ。こころのこもった言葉が聞きたいんだよ。プロはよくない。素人がいい。だから、素人の女の子と仲良くなりたい!しかし、その前に、おれはこの店員からも好かれてはいないんじゃないのか。プロと満足に会話を交わせないのに、素人となんて仲良くなれるのか?なんてこった!と思考はどんどんあらぬ方向に飛躍していった。